Hi's way

アクセスカウンタ

help RSS オーバークロックに挑戦

<<   作成日時 : 2007/05/13 18:43   >>

トラックバック 1 / コメント 2

 サブPCはその後順調に動いています。録画時間になってもスリープから復帰しない問題は電源の設定で休止状態を有効にすることでやや強引に解決しました。今回のテーマは「オーバークロック」です。PCの自作erが必ず一度は試してみる冒険です。私も過去K7の時代にやったことがあります。BartonコアのAthlonXP 2500+は実に面白いCPUでした。が、Athlon64になってからはCPUパフォーマンスは十分すぎるためすっかり定格派。オーバークロックを試してみたこともありません。しかしサブPC用のAthlon64X2 3600+というCPUはDUALコアCPUの中ではローエンド品。クロックも1.9GHzとかなり微妙です。そこに重たいVISTAを動かしているわけで、少しでもパフォーマンスは欲しいところ。ということで、久しぶりにオーバークロックを試してみました。

○CPUクロック
 Athlon64ではCPUに供給されるベースクロック(いわゆるFSBみたいなもの)は通常は200MHzとなっています。CPUの内部クロックはこれに一定の倍率をかけた速度で動作しています。3600+なら9.5倍で1900MHzです。Athlon64ではクロック倍率は下げる方向にしか変更できないので、オーバークロックするにはベースクロックを上げることで実現します。たとえば、ベースクロックを220MHzにした場合CPUクロックは220×9.5=2090MHzとなります。

○Hyper Transport Link速度
 ベースクロックの変更とともに影響を受けるのが、HyperTransport(以下HT)のLinkクロックと、メモリークロックです。HTクロックはベースクロックのx5倍(=1000MHz)で動いているのですが、このクロックはあまり上げすぎるとシステムが不安定になりますので、できれば1000MHz以下に抑えたいところ。多くのマザーボードはBIOSの設定でHTクロック倍率をx4倍にできるので、ベースクロックの周波数に応じてこのクロックも調整が必要です。たとえば、ベースクロックを240MHzにした場合、そのままではHTクロックは240×5=1200MHzとなってしまいます。これはかなり危険です。そこで、HT倍率を4倍に落とせば、240x4=960MHzとなり定格内に収まります。

○メモリークロック
 次にメモリーですが、DDR2に対応したAthlon64はここがやや複雑。たとえば1.9GHz動作の3600+の場合、DDR2-800使用時は1900÷5=380MHzが実際のDDR2のクロックとなります。ちなみにDDR-667の場合は1900÷6=316.7MHzとなります。この÷5とか÷6という係数はCPUによって異なりますが、必ず整数値をとるようになっていますので、オリジナルのCPUクロックから推測することができます。

 ということで、3600+の場合、DDR2-800使用時にオーバークロックしてCPUクロックが2000MHzを超えるとこのままではDDR2クロックが400MHzを超えてしまいます。この場合、BIOSの設定でDDR-667に強制設定することでDDR2クロックを下げてやることができます。たとえば、3600+を2400MHzまでオーバークロックした場合、DDR-800設定ではメモリークロックが2400÷8=480まで上がってしまいますが、DDR-667と設定してやれば2400÷6=400MHzとなり、実際にはDDR-800ぴったりで動作することになります。しかし、クロックは一致してもアクセスタイミングが667と800では異なるので、詳細なタイミング設定をしないとたぶん動きません。メモリタイミングの設定は奥が深すぎるので割愛です。

 メモリーのアクセスはシステムのパフォーマンスに大きく影響しますので、メモリークロック自体もオーバークロックすることを目的にする場合もあるのですが、これはオーバークロック耐性の良いメモリーを探して詳細にタイミングを詰めたりして、かなり奥の深い作業となります。今回はなるべくリスクを冒さないために、メモリーのオーバークロックは基本的に対象外としました。


○オーバークロック!
 上に書いたような計算からすると、ベースクロックを250MHzくらいまで上げて、HT倍率を4倍、メモリーはDDR-667(1/6)と設定とすることで、CPUクロック2.4GHz、HTリンク1GHz、メモリークロック400MHzとなって、ほぼ4600+と同等のシステムになります。
 が、そうは簡単にいきませんでした。ベースクロックを220MHz以上に上げると、HTやメモリーをどんなに緩和してもブートしなくなります。というかこのマザーボードではメモリータイミングを詳細に設定することができません。なのでこれ以上詰められなかったというのが実情です。
 いずれにしても残念ながら我がサブPCのオーバークロック耐性はあまりよろしくないようです。最初からPOSTしないという現象からして、冷却の問題でもないような気がします。ということで、諦めてベースクロック220MHzで詳細を詰めることに。ここで、以下の二つの設定を検討しました。

【まずは定格】
■CPU : Athlon64 X2 3600+ [ADO3600IAA5DD]
■Lot : 不明
■M/B : ASUS M2A-VM HDMI [BIOS:0502]
■OS : Windows Vista Home Permium [32bit]
■CPUクロック :1900MHz
■Baseクロック :200MHz
■HTクロック : 1000MHz (x5)
■DDR2クロック : 380MHz (1/5) 5.0-5-5-18 2T

【設定その1】
■CPU :2045MHz
■Base :215MHz
■HT : 1075MHz (Base×5)
■DDR2 : 409MHz (CPU×1/5) 5.0-5-5-18 2T

【設定その2】
■CPU :2090MHz
■Base :220MHz
■HT : 880MHz (Base×4)
■DDR2 : 348MHz (CPU×1/6) 4.0-4-4-12 1T


 設定1はCPUもHTもメモリーもやや定格オーバーの設定。設定2はCPUはギリギリまでオーバークロックして、HTとDDR2は定格以下に収めた設定。数字を見たところでは設定1のほうがバランスが良いようです。設定2もメモリークロックは低いですが、タイミングが少しずつ速いので、実はメモリーパフォーマンスもそんなに悪くないかもしれません。このマザーボードはグラフィクス内蔵なので、HTのリンク速度はグラフィクスに大きな影響を与えてるかもしれません。
 で、実際のパフォーマンスはどうでしょうか? VistaのWindowsエクスペリエンスインデックス(WEI)はCPUもメモリーもほとんど変わりません。ということで、SuperπとFFベンチを実施してみました。まぁ、これらのベンチマークがパフォーマンスを正確に表してるとは思っていませんが。お手軽だしわかりやすいし、ひとつの指標と言うことで。

○ベンチマーク結果
 まずはSuperπで419万桁を計算するのにかかる時間を測定してみました。結果は以下の通り。

【Superπ 419万桁】
■定格  :4min06sec
■設定1 :3min46sec
■設定2 :3min49sec

 ということで、円周率計算の速度は設定1も設定2もほとんど変わらず。定格に対して8%程度の向上が見られます。設定2のほうがCPU速度は高いはずですがわずかに設定1に負けているのは、やはりメモリー速度も効いてるのかもしれません。さて、次にグラフィックのベンチマークです。

【FinalFantasyXI Benchmark3 High】
■定格  :1833
■設定1 :2021
■設定2 :1977

 こちらも結局設定1が良いという結果に。設定2との差も明確です。やはりHT速度とメモリー速度が効いてると言うことでしょうか。予想通りの結果ではあります。ベースクロックがもう少し上げられれば設定2の作戦もいけると思うのですが、如何せんこれではメモリーとHTクロックの差が大きい割にCPUクロックの差が小さすぎますな。
定格オーバーは心配ですが設定1でしばらく動かしてみようかと思います。

画像



-----
 調子に乗ってメインPCもオーバークロックしてみました。基本的に考慮すべき事は同じですが、こちらはSocket939でメモリーはDDRなので、SocketAM2のDDR2のようにメモリークロックに関してややこしい計算はありません。CPUクロックに関わらずDDR400は常に200MHzで動作しています。なのでベースクロックを上げた分だけ必ず定格を上回ります。CPUも初期のE6リビジョンと言うことで多分、それほどオーバークロック耐性もないはず。ということで、ギリギリ誤差範囲内のオーバークロックにとどめておきました。

【定格】
■CPU : Athlon64 X2 4400+ [ADA4400DAA6CD]
■Lot : 不明
■M/B : ASUS A8R32-MVP Delux [BIOS:0602]
■OS : WindowsXP Professional x64 Edition
■CPUクロック :2200MHz
■Baseクロック :200MHz
■HTクロック : 1000MHz (x5)
■DDRクロック : 200MHz 2.0-2-2-11 2T

【オーバークロック】
■CPU :2250MHz
■Base :205MHz
■HT : 1025MHz (x5)
■DDR : 205MHz 2.0-2-2-11 2T

 これでSuperπ419万桁は3分19秒です。FFベンチはやっていません。サブPCと比べてCPUクロックの差以上に速いようです。これはキャッシュサイズかな? これはこれでまだまだ現役でいけそうです。

----- [2007年5月18日追記]
 BIOSアップデートとCPU電圧見直しでさらに設定を詰めてみました。
 詳細はこちら >> オーバークロックに再挑戦(2007年5月18日)

テーマ

関連テーマ 一覧

月別リンク

トラックバック(1件)

タイトル (本文) ブログ名/日時
パフォーマンスエンジェル
パフォーマンスエンジェル ...続きを見る
パフォーマンスエンジェル
2007/05/16 21:25

コメント(2件)

内 容 ニックネーム/日時
を!OCですかぁ。過去にOCで超不安定になったので以来OCはしないで定格で真面目に使っています。というのは表の理由で、ホントの理由は色々考えるのが面倒だからです。Hiさんの記事を読んだだけで脳味噌バーン!の状態です。(笑)
そろそろIntelで一つ組もうかなぁと思い情報収集を開始しました。で、7月22日に再び価格改定が行われることが判明。ということで新PCの組み上げは8月以降になりました。それまで来月もらう夏茄子を使わないでいられるだろうか…。
hirosz
2007/05/15 23:52
最近のシステムはOCが分かりづらくて面倒になりました。私も基本的には定格派なのですが、ちょっと今回は魔がさしたというかなんと言うか。

C2Dも安くなりましたよね。AMDとIntelで値下げ合戦をしてくれると消費者にはうれしい限りです。やっていけなくなって倒れるのは困りますが。IntelもAMDも次世代CPUがそろそろ出てきそうですね(^^;
Hi
2007/05/17 12:37
オーバークロックに挑戦 Hi's way/BIGLOBEウェブリブログ
[ ]